2024年08月04日

『資本主義の次に来る世界』ジェイソン・ヒッケル

資本主義の次に来る世界 - ジェイソン・ヒッケル, 野中 香方子
資本主義の次に来る世界 - ジェイソン・ヒッケル, 野中 香方子

『資本主義の次に来る世界』ジェイソン・ヒッケル
 野中香方子・訳 東洋経済新報社
  https://www.asahi.com/articles/DA3S15652805.html
想像力を刺激 必読の脱成長論
  https://book.asahi.com/article/14923379

>我々は「経済成長で全体のパイを増やさなければ貧困も解消しない」と漠然と考えているが、高所得国のGDP(国内総生産)が増えても、それは一握りの富裕層をより富ませるばかりで、社会全体の公正や幸福にはつながらない。ゆえに、GDPで経済の質を考えるのをやめて、他の生物との親密なつながりを取り戻す経済思想が必要なのである。著者はアニミズム的存在論やスピノザ哲学を、その構想の核心に置いている。

>自然を一方的に収奪することなく、人間や生態系の福祉を優先する心と社会こそ望ましい――言葉にすると簡単だが、それを多くのデータと魅力的な社会思想で論証した著者の力量はすばらしい。本書は、誰が読んでも想像力を刺激されるだろうが、特に政財界人は必読である。

続きを読む
posted by 三丁目の書生 at 09:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 本の紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする