2025年03月16日

テキヤの経済学【共存共栄】/消えた昭和の仕事



>柔軟な運用の理由は、出店する露店にバラエティーがあった方が祝祭空間がにぎやかになるからです。お客さんがたくさん集まれば、自分の売り上げも上がるという経済的な面はもちろんあります。同時に、彼らには「地域の構成員」という強い自負もありました。「地域住民のために縁日を盛り上げねば」という責任感もあったはずです。

>テキヤはきわめてローカルな存在です。「寅さん」のように全国を移動して商売するテキヤは現実にはほとんどいません。移動の経費をかけないために近場で商売し、商店街とのパイプを持ち、地元の人間関係にも精通している。アウトロー的な存在でありながら、「あの親分のところの人なら」という信頼感のようなものが地域にありました。自分たちの仕事に関して口が重い人が多い中で、私の調査に協力してくれたのも、私が墨田区の地域住民だということが大きかったと思います。






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ラベル:香具師 大道芸
posted by 三丁目の書生 at 08:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 覚え書き | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする